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「紙と草と土」
昔高校の先生が、外国人が日本の家を見た時に
「日本の家は紙と草と土で出来ている。」と言った外国人の発言を皮肉たっぷりに教えてくれました。
こんな話はさておき・・・

この素材は、日本の家作りにおいて理に適った素材でした。
昔の日本の部屋には、本当に紙と草と土が使われていました。
紙は障子、草は畳、土は壁に用いられていました。
日本の気候は、夏は高温多湿で冬は乾燥して尚且つ寒い。
そんな気候風土を反映して、内装にこのようは材料を使うことによって湿度を一定に保つ作用を考え出したのは、先人たちの知恵であるように思います。
でも現在その多くは、メンテナンスが面倒、コストがかさむ等の面で代用品が広く使われるようになってしまいました。また空調機の発達で快適なお部屋を簡単に作ることが出来るようになりました。

「何とか昔のままではないけれど日本の今まで当たり前のように使ってきた材料を使えないだろうか?」
設計士の先生に相談したのは、今回のお部屋の改装計画が持ち上がった時でした。
私の変なお願いに答えて頂いて完成したのがプレミアAプランとプレミアBプランのお部屋です。
壁は塗り壁を塗ってみたり土佐和紙を使っています。もちろん畳には天然のい草を使っています。
トイレや洗面所には土佐和紙を張っています。普通クロスを張るとほとんどその継ぎ目は分かりませんが、土佐和紙はよく見て頂くと継ぎ目が分かります。また光の当たり具合で色も違います。
「これもアジの一つですなあ・・」
設計の先生がそう言っておられました。僕もそう思います。

最近はこうした昔から使われてきた素材が見直されて来ているようで、家づくりの専門誌やインテリア関係の雑誌にも取り上げれる機会が増えたように思います。画一化された部屋作りよりもきっとこんなお部屋の設えが支持されることがあると思っております。
お泊りになられた時にはちょっとこんな事を感じて頂けると嬉しいです。

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