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先日、京都に立ち寄った時にランチの候補に挙がったのは、いづ重のお稲荷さん、はつ田の和牛弁当、イノダコーヒーのカツサンド等々。
京都らしい物をと考えながら車を走らせると意外といつも買うものしか浮かんできません・・・

今まで行った事が無くて、気になるお店は無いものかと考えていると浮かんできたのは「東華菜館」。
以前から建物が気になっていて、それが中華料理屋さんであることに興味を持っていました。
早速四条大橋の袂にあるお店に向かいました。

入るとすぐに上階のフロアーにエレベーターで向かいます。
このエレベーターがとにかく年代物のレトロなエレベーターなのです。
昭和元年から使用しているそうで、言うなれば戦前からのエレベーターです。
手動で開閉するエレベーターには案内役の方が必ず同乗して、上層階まで案内してくれます。昇る間も映画に出て来るようなむき出しの壁が視界を通り過ぎていきます。

程なくすると上階に到着し、そこは眼下に鴨川が流れ京都の町並みが一望できます。
そしてそのフロアーを見回すと、これでもかと言うほどのレトロな雰囲気満タンのお部屋であることに驚かされます。
天井には装飾がふんだんに使われ、使っている椅子も相当な年月が経過したものである事が容易に推測できます。更に床は板張り。昔にタイムスリップしたのかと錯覚するほどの造りです。
ここでオーダーしたのは、私の中では頼まずにはいられないお約束のチャーハン。
待つ間にも好奇心が止まらない事も手伝って、定員さんにこの建物の事を色々聞いてしまいました。
大正15年に建築され、ほぼそのままの姿で残っている事、エレベーターは必ず案内役が必要である事、そのエレベーターはアメリカ製で点検を頻繁に行わなければならない事等々・・・
そんな話でこの雰囲気にすっかりやられてしまった私にとって後に出てきたチャーハンが不味い訳がありませんでした。京都の町並みを一望しながらある意味京都らしい中華を食べた気がしました。

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